通訳は実は誰でもできるスキルだと私は思います。それなのに、あえてハードルが高いことがあちこちに書かれています。
通訳という職業に憧れている人が多いです。英語がものすごくできる人しかなれないと思われています。
通訳者になるためには、まずは、高度な英語力を身に着けなければなりませんなどとよく書かれています。
しかし、実地で通訳を経験してきた私が思うのは、通訳は英語力よりも「反射神経」だと思います。
通訳は、外人または日本人が言ったことを聞いてから、ぱっと別の言語に置き換えて相手に伝えて行く作業です。
聞いて理解したら、ぱっと別の言語で言う、これは反射神経です。英語力ではありません。
例えば、八百屋さんにやってきた外人がAppleと言ったら、通訳者は「りんごが欲しいそうです。」と八百屋さんに伝えます。
あるいは、すごい田舎弁の親戚のおじさんが店で買いたいものがあって「〇×△」と言ったけれど、あまりに訛が強くてお店の人が理解できないとき、あなたは代わりに標準的な発音でおじさんが欲しがっている物が何かをお店の人に伝えて助けてあげることもあるでしょう。これは、日本人同士ですが、通訳は、そもそも、2者の間の会話を助けて理解させてあげる作業です。
なので、通訳は、1人が言いたいことをキャッチして、もう1人がわかる言葉でぱっとそれを伝えてあげる仕事なのです。
この作業をやっていると、相手の言うことをキャッチするためにリスニング力も自然と上がりますし、また、相手に別の言語で伝える(スピーキング力)も自然と上がります。
なので、通訳は、英語力より、反射神経が大事です。
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